前々から気になっていた小説なんですがなんと図書館で発見!
「星の王子様」と一緒に借りました。
上下巻でけっこう厚いのですが…土曜日の今日、一気に読んでしまいました。すごい引き込まれた…
物語はロンドンの下町で暮らす小悪党のスウがキザな詐欺師の謀(とあるお城のお嬢様を落として財産を横取り!)に協力し、叔父と小間使いに囲まれ孤独な日々を送るお嬢様モードの元に侍女として仕える事から始まります。
小説は一人称で綴られていて、下町のすすけた日々に浸りきったスウの時々かいまみせる、お城の優雅な生活に対してピリリと辛味の効いた皮肉がまた面白い。
そして展開もまた。もう、なんていうか。目まぐるしく変化して追いつくのがやっとででも結末を知らずにはページを閉じられない。
ハラハラドキドキ、久々に「いい」ものを読みました。

互いに欺き欺かれ、その立場もまた目まぐるしく入れ替わりながら惹かれてゆく二人。愛情そして憎悪。結末は………

―あたしはナイフの刃を返した。刃にランプの明かりが反射し、モードの頬に光が飛んだ。
「あたしはここに、あんたを殺しに来たんだ」
母ちゃんが椅子の中で動いた。モードは異様に輝く眼であたしを見つめたままだった。
「あなたはブライア城に、わたしを殺しに来たわ…」
あたしは目をそらし、ナイフを放した。―

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