いつもは一日に何度も製品が変わるんだけど、
今回は製品の変更はなくぶっ通し、その分、数量がものすごかった。
(1600ケース?だったかな)
製造作業を始める前に、添付書や個装箱(錠剤を入れる箱)、錠剤、封緘シールの数を指示書の表記と比べてちゃんとあってるか確認する。
私は個装箱の数量を確かめた。
1600箱…気の遠くなるような時間。同時に日付表示やロット番号の確認もしなくちゃいけない。
…数を確認し終えた時、指示書と数が合わないのに気づく。
けれど、この場合、私が数え間違ってる可能性の方が高い。
私にはもう1度数えなおす勇気がなかった。
ただでさえトロいのに。他のおばさん達や社員さんに白い目で見られたくなかったからだ。どうせ数は合ってるだろうと思ってた。
最初のチェックの段階で合ってるはずだって。
……。
なのに、期待は見事に裏切られた。
…個装箱の数が合わない。製造作業の途中で、異変は起きた。
作業は中断され、小さな騒ぎになった。
結局1枚足りない事が判明したのは、昼休み間近だった。
「どうして数が合わないの?」
と、聞かれて
「はぁ…」
としか答えられなかった。
おばさんが苦笑いしていた。社員さんがムッとしていた。
午後は空気が冷やかだった。苛立ちが形となったようで。
―今日で終わるはずだったその製品の製造は途中のまま、明日に持ち越し。
1時間、残業した。手当ては当然つかない。
そんな私を横目にさっさと社員さんはおばさんは定時で帰って行った。
………。
……。
…。
何も考えず、ただ黙々と仕事をしたい。
一つ作業が終わるごとに指示書を確認し書き込むのは苦痛だ。
2人で一緒に書く?できる訳ない…
協力して?無理だよ…
目を合わさないのは無視してるんじゃない…
自分は劣ってるから、ただえもいわれぬ引け目を感じて見れないから…
畜生、作業中に話しかけるな。
お前らは慣れてるかも知れないからいいだろうが、
こっちは必死なのに。それで失敗して冷やかな目で見ないでくれ。
潰れてしまいそうだ。
タイヤの下の蛙みたいに。
わかったよ、今度は気をつける。数量はしっかり確かめる。
2度と同じ過ちはしない。メモだって毎回取ってるんだ。
真面目にしてるつもりなんだ。本当に…
……
もう失敗させないで。
目が怖い…。できるなら誰の目も見たくないけれど。
……無理、なんだよね。
今回は製品の変更はなくぶっ通し、その分、数量がものすごかった。
(1600ケース?だったかな)
製造作業を始める前に、添付書や個装箱(錠剤を入れる箱)、錠剤、封緘シールの数を指示書の表記と比べてちゃんとあってるか確認する。
私は個装箱の数量を確かめた。
1600箱…気の遠くなるような時間。同時に日付表示やロット番号の確認もしなくちゃいけない。
…数を確認し終えた時、指示書と数が合わないのに気づく。
けれど、この場合、私が数え間違ってる可能性の方が高い。
私にはもう1度数えなおす勇気がなかった。
ただでさえトロいのに。他のおばさん達や社員さんに白い目で見られたくなかったからだ。どうせ数は合ってるだろうと思ってた。
最初のチェックの段階で合ってるはずだって。
……。
なのに、期待は見事に裏切られた。
…個装箱の数が合わない。製造作業の途中で、異変は起きた。
作業は中断され、小さな騒ぎになった。
結局1枚足りない事が判明したのは、昼休み間近だった。
「どうして数が合わないの?」
と、聞かれて
「はぁ…」
としか答えられなかった。
おばさんが苦笑いしていた。社員さんがムッとしていた。
午後は空気が冷やかだった。苛立ちが形となったようで。
―今日で終わるはずだったその製品の製造は途中のまま、明日に持ち越し。
1時間、残業した。手当ては当然つかない。
そんな私を横目にさっさと社員さんはおばさんは定時で帰って行った。
………。
……。
…。
何も考えず、ただ黙々と仕事をしたい。
一つ作業が終わるごとに指示書を確認し書き込むのは苦痛だ。
2人で一緒に書く?できる訳ない…
協力して?無理だよ…
目を合わさないのは無視してるんじゃない…
自分は劣ってるから、ただえもいわれぬ引け目を感じて見れないから…
畜生、作業中に話しかけるな。
お前らは慣れてるかも知れないからいいだろうが、
こっちは必死なのに。それで失敗して冷やかな目で見ないでくれ。
潰れてしまいそうだ。
タイヤの下の蛙みたいに。
わかったよ、今度は気をつける。数量はしっかり確かめる。
2度と同じ過ちはしない。メモだって毎回取ってるんだ。
真面目にしてるつもりなんだ。本当に…
……
もう失敗させないで。
目が怖い…。できるなら誰の目も見たくないけれど。
……無理、なんだよね。
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